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2020.01.06

「リサイタル」と「交響詩」の創始者リスト

ピアニストが演奏して、聴衆である我々がその技術にため息をつく曲のひとつ『ラ・カンパネラ』。
正しくは、『パガニーニによる大練習曲』第3番 嬰ト短調というこの曲は、リストという音楽家の才を素人でも実感できるダイナミックさが特徴です。
ショパンと同時代に生きるという運命を背負いながら、ヴィルトゥオーゾとしても名高いリストは音楽の世界にどんな痕跡を残したのでしょうか。

19世紀に発展したピアノ、その性能を発揮させたリスト

フランツ・リストの代名詞でもある「超絶技巧」は、もちろんリストが持つ資質とも無縁ではありません。
現在も、ブタペストにあるフランツ・リスト記念博物館に残るリストの手のモデルをみれば、彼のその卓越した手の大きさを実感できます。
しかし、それだけではないのです。
リストが活躍した19世紀、ピアノという楽器が急速に発展したという事実も忘れてはいけません。19世紀のロマン派の音楽家たちは、このピアノの可能性をより引き出そうと新たな音楽世界への開拓に熱心でした。
つまり、リストのピアニズムはピアノの発展という時宜を得たことによって花開いたともいえるのです。リストの音楽も、ピアノの発展とその技巧がなくては成立しえないものでした。

ショパンと人気を二分した若き日のリスト

フランツ・リストは、1811年にハンガリーに生まれました。
父が演奏家であったこともあり、リストは7歳で演奏会を開くほどの神童に成長します。この才能を無駄にすまいと、父はリストを巡業させながら教育することに決めたのです。
ウィーンでは、その見事な演奏を嘉してベートーヴェンがリストを抱きしめたという伝説まで残っています。
まるでモーツァルトの少年期を思わせるリスト少年はしかし、16歳で父を失い、その後は家庭教師となったり教え子と失恋したりと苦労を重ねたようです。
1830年頃からは、ショパンと人気を二分するほどのスターにのし上がりました。ショパンも好男子でしたが、リストは誰もが認める美男であったこともこれに拍車をかけたのでしょう。
実際、リストは艶聞が非常におおい音楽家でありました。
デリケートであったショパンは、リストの演奏技術を脅威と感じていたともいわれています。しかし、作曲についてはショパンは自身に分があると自負していました。
長命であったリストに比べて、ショパンは薄命であり、なにかにつけて対照的な2人であったのです。

「リサイタル」の創始者として

1839年から1847年の8年間、リストは各地で1000回に及ぶリサイタルを行ったという記録があります。
ピアニストが一人だけで演奏会をひらく「リサイタル」を始めたのは、リストが最初でした。それまでの演奏会は、オーケストラや歌手とともにピアニストがともに演奏するという形が通常だったのです。その場合、ピアニストは自分で費用を捻出してオーケストラを雇う必要があったため、ピアニストだけの独演という形のリサイタルはこれ以後ひじょうに増えていくことになるのです。

もう一つのリストの貢献「交響詩」

不惑を迎えないまま夭折したショパンと比べると、リストは74歳まで生きて音楽界にさまざまな功績を残しました。
先にあげたリサイタルもそのひとつですが、もうひとつリストが確立したものに「交響詩」があります。
ベルリオーズの1830年の『幻想交響曲』にはじまり、シューマンの交響曲『春』にも表題性があり、文学作品を音楽で表現するというスタイルはリスト以前にもそれらしいものが存在していました。
しかし、「交響詩という新しいジャンル」という明確な宣言をしたのは、リストが最初です。
リストの交響詩として有名な『前奏曲』は、フランスの詩人ラマルティーヌの『前奏曲』を受けて作られています。「人間の生涯は、死への前奏曲にすぎない」というのがそのテーマなのです。
この「交響詩」というスタイルはその後、リヒャルト・シュトラウスが発展させていくことになるのです。

教育家としても有能であったリスト

長生きをしたリストは音楽家としては成功した例であり、晩年は音楽界の長老的な存在であったといわれています。早くに亡くなってしまったショパンは、その死から100年以上たった今も絶大な人気を誇る音楽家ですが、リストは名よりも実をとった人生であったのでしょう。
リサイタルや交響詩の発案者であり突出した演奏家であったリストは、ピアニストの教育活動にも熱心でした。教えた弟子の数は400人に上るといわれています。若き日の艶聞はともかく、人格者として知られたリストは弟子たちから授業料は取らず、才能ある若者の金銭的援助までしていたそうです。
また、リスト自身は熱心なカトリック信者であり1863年には司祭にもなっている。宗教曲が多く残るのも、こうした彼の生活スタイルによるのでしょう。
ショパンに比べると知名度では劣るものの、自身功績に加えて後進を育て、音楽界に貢献したのがリストなのです。

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