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2019.11.12

学術肌のハンガリー人バルトークが生み出した新たなクラシックのカテゴリー

バルトーク。
その名を聞いても、他の高名なクラシックの音楽家たちのようにその人の代表作が頭に浮かぶことはまれかもしれません。
1881年に、農学校校長であり音楽をこよなく愛した父とピアノの教師を母に生まれたバルトーク。彼は、ハンガリーを代表する音楽家です。バルトークの音楽性は、このハンガリーに生を受けたことによって培われたといって間違いありません。それは、どんな理由によるのでしょうか。

西洋と東洋の文化が交差するハンガリー

ヨーロッパの国としては珍しく、ハンガリーでは名前を日本のように「姓」「名前」の順に表記します。そのため、ハンガリー出身の音楽家たちは「バルトーク・ベーラ」「コダーイ・ゾルタン」と呼ぶのです。バルトークは姓、ベーラが名前です。
この摩訶不思議な風習は、ハンガリーが東洋と西洋の文化の要衝に位置し、独自の文化が確立していったことと無縁ではないようです。
そして、バルトークの音楽はこのハンガリーと密接なつながりを持っています。

4歳で作曲、5歳で神童!

堅実で音楽を愛する両親のもとに生まれたバルトークは、言い伝えによると言葉よりも先に音楽を身につけたといわれています。4歳で作曲、5歳でピアノを弾き初め、「神童」と称えられていました。
バルトークは、7歳で父を失いました。母は、ピアノ教師として働きながら生活を支えます。「神童」といわれたバルトークを、天才少年として世に出して糧を得るという選択肢があったにもかかわらず、バルトークの母は質実剛健に学校教育とピアノの教育を息子に与えたのでした。
この堅実な家風は、のちにバルトークのライフワークともなるハンガリーの「民俗音楽収集」に大きな役割を果たすことになります。

憧れはブラームス

17歳になったバルトークは、ブタペスト王立音楽院へと入学、当時から「ハンガリー舞曲」などを作曲していたブラームスの影響を受けたといわれています。作曲家、演奏家としても認められつつあったバルトークが、ライフワークとしたのが「真のハンガリー音楽」を確立することでした。
当時、東欧やロシアでは民族音楽運動が広がり、それぞれの民族に伝わる旋律やメロディーを組み込んだ曲が数多く生まれていました。

バルトークが追求し続けた「民俗音楽」

ブラームスが発表し爆発的な人気を得た『ハンガリー舞曲』は、実際にはヨーロッパの移動民族であったジプシーの音楽を基調としていました。

バルトークは、そうした潮流に流されることなく、「民族音楽(Ethnic Music)」ではないハンガリーの「民俗音楽( Folk Music)」を採集し研究する決心をします。20代半ばごろから、ブラームスやシュトラウスの影響から離れ、独自の道を歩き始めたのです。
「民俗音楽」とは、民衆の間において口頭で伝承されてきた音楽のことです。作曲者は不明であることが多く、楽譜など存在しませんでした。そこでバルトークは、ハンガリー各地の農村をまわって、民衆の間に伝わる音楽を自分の耳で聴き楽譜に記しつづけます。このあたり、音楽家というより民俗学者のようにを感じますね。こうして集めた旋律をもとに、バルトークはハンガリー特有の音楽表現を取り入れて作曲をしたのです。

ハンガリーの地理的条件が示す難解な音楽

バルトークの音楽は、そのためにハンガリーという文化の交差点の複雑さを表現しているといっても過言ではありません。クラシック初心者には、非常に難解な音楽といえます。
ハンガリーという国を心から愛し、その民族音楽の研究で意気投合したのが、バルトーク同様に作曲家で民俗音楽研究者であったコダーイです。コダーイの曲も、超難解と呼ばれることが多いのが実情です。
バルトークの代表作としては、オペラ『青ひげ公の城』、パントマイム『中国の不思議な役人』、『管弦楽のための協奏曲』、『弦楽器と打楽器とチェレスタのための音楽』などなど。

ピアニストとしてのバルトーク

難解ながら、壮大さと雄大を実感できるバルトークの音楽。
彼の音楽は、聴いている人に安らぎを与えるというよりも、挑発されているような、不安感が喚起されるような感覚にとらわれます。それでいて、その感覚が決して不快ではないという不思議なマジックがあります。時代を超越し、原始的なイメージが逆に新鮮に感じさせるような、まさにバルトークだけの世界なのです。

彼の原点は、ピアノの演奏から始まっています。教育者として多数の著作を残したバルトークは、ヨーロッパの男性としては小柄ながらピアノの演奏のためには恵まれた大きな手の持ち主でした。卓越したピアノ演奏の技術力、ライフワークであった研究の真骨頂が、数々のピアノ曲に見ることができます。
『10のやさしいピアノ小品』のように子供たちも挑戦できるようなクラシカルで格調の高いピアノ曲もあれば、『アレグロ・バルバロ』のような激しさと気品を感じる作品もあり。

バルトークは、その特有性ゆえに根強いファンを持つ音楽家であるといえます。
一般的なクラシックファンというよりは、音楽評論家や物理学者などのインテリに好まれる音楽家、それがバルトークなのです。

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