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2018.10.30

「ピアノの詩人」ショパンがピアニストや作曲家として残した偉大な功績を解説

その名を目や耳にすれば、誰もが「ピアノ」「音楽家」を反射的に連想するほど、私たちの意識の中に、その存在が記憶として刻まれているショパン。ピアニストや作曲家として偉大な功績を残す、別名「ピアノの詩人」と称される彼の生涯は、その作品同様、ドラマティックな偶然と必然に満ちたものでした。そうした数々の体験が、彼が生み出す音楽に反映し、後世に伝わる、数々の代表曲として、今日私たちの心を捉えて離しません。

ロマン派を代表するピアニスト・音楽家、フレデリック・ショパン

ロマン派を代表するピアニスト・音楽家、ショパン。「別れの曲」として広く知られる「練習曲作品10-3」をはじめ、日本人の琴線に触れる、叙情性をはらんだ楽曲を生み出しました。
今回は「ピアノの詩人」ショパンの生い立ちと作曲家としての偉大な功績を解説します。

天才児と謳われた生い立ちとエピソード

1810年にジェラゾヴァ・ヴォラで生まれ、生後数ヵ月でワルシャワに移住したショパンは、歌声やピアノ、フルート、バイオリンなど、楽器の音色に囲まれた環境で育ちました。6歳から本格的にピアノを習いはじめ、8歳になる前から作曲に勤しんでいたことから、ワルシャワ貴族のサロンで慕われ、天才児として新聞上で称賛される存在になりました。

やがて少年期の一般的な教育を終えると、その後、ワルシャワ音楽院に入学。青春を満喫します。そんな彼は幼い頃から病弱で、生活上かなりの制限を余儀なくされていましたが、笑顔を忘れずユーモアに満ちたその人柄で、多くの友人に恵まれました。

ワルシャワ音楽院卒業後の1830年、ウイーンへの旅行中、母国ポーランドで、武装反乱「11月蜂起」が勃発し、家族の説得に従う形で母国に戻ることをあきらめたショパンはパリへ移住。その類稀なる音楽の才能から「フランスの首都パリで最も著名な人物の一人」と認められ、その後39歳の若さで他界するまで、この地で音楽家としての活動を続けました。その亡骸はパリの墓地に葬られるも、ショパンが生前抱いていた母国への強い郷愁の念を叶えるべく、姉のルドヴィカが、彼の心臓をワルシャワに戻しています。

繊細かつ詩的な旋律から付いた仇名は「ピアノの詩人」

ショパンが「ピアノの詩人」と称される理由については、諸説見受けられますが、彼の代表曲のひとつである「子犬のワルツ」をはじめ、多くの作品に共通するリリカルで繊細な曲調が、大きく関係していると推察されます。またピアノ用の楽曲を数多く残していることも、ショパン=ピアノというイメージにつながっていると思われます。

私たちは「繊細」という言葉の響きから、はかなさ、危うさ、脆さ、美しさ、といったイメージを思い浮かべます。天才児として幼い頃から、その才能の片鱗を見せていたショパンは、一方で病弱な少年でもあり、そうした彼の人間的な部分もまた、作品に大きく反映していたと考えられます。

「子犬のワルツ」「華麗なる大円舞曲」、歴史に残る代表曲の数々

ショパンの代表曲を一曲だけあげるとなると、意見が分かれて当然でしょう。知名度からすれば、軽快で愛らしい旋律のなかにも、計算され尽くした精密さがみえる「子犬のワルツ」を連想される方が、大勢いらっしゃるかと思われます。正式には「ワルツ第6番『子犬のワルツ』変二長調作品64-1」と呼ばれる同作品は、子犬が自らの尻尾を追い回す仕草をヒントに作曲されたと伝えられており、デルフィナ・ポトツカ伯爵夫人に献呈された一曲としても知られています。

次に「華麗なる大円舞曲」も外せません。ウイーンの貴族が、きらびやかな会場に集う舞踏会の、華やかな雰囲気が鮮明に目に浮かぶ作品です。その完成度の高さから、当時から評価を得ていましたが、ショパン自身はビジネスライクに割り切って書いた曲であり、自分本来の作風ではないと捉えていたそうです。

その他遺作となった「ノクターン20番」や「ノクターン7番・8番」も、私たちの記憶に残る作品です。さらにはドラマティックなパッセージの中に怒りや悲しみを表現した「革命のエチュード」、右手が1音を除きすべて黒鍵で演奏される「黒鍵のエチュード」は、ピアノ練習曲としても周知されている作品です。

詩人の繊細さを持ち合わせた音楽の天才

幼い頃からその音楽的才能を育み続け、若くしてパリで音楽家としてその才能を開花させ、39歳の若さでその生涯を終えた、フレデリック・ショパン。明るくユーモアに満ちた、彼自身の「光」の部分と、病弱で神経質だった「影」の部分が、彼が生み出す繊細で美しい旋律の随所に伺い知れます。「ピアノの詩人」と称される、そんな彼の数々の作品は、時代を超えて愛され続けています。

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