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2019.11.05

調律師に聞く、理想的なピアノの設置場所とは

ピアノについて一番良く知っているといっても過言ではない調律師にピアノや調律についてなどの疑問を聞いた内容をお伝えしていきます。今回はピアノにとって理想的な設置場所についてです。

ピアノは木や金属からできているもので、設置環境によってはカビも生えますし錆びることもありえます。大きな気温の変化や、高すぎる・低すぎる湿度などはピアノの寿命にも影響してきます。そうならないためにもどのような場所に設置するのがよいのか、多くのピアノを調律してきた調律師に聞いてみました。

ピアノを置くのを避けるべき場所

具体的にはどのような場所は避けるべきなのでしょうか。

1.直射日光が当たる場所

1つ目は直射日光が当たる場所です。日光が直接あたるとそれによって大きな温度の変化がおきます。温度の変化が大きすぎると、弦が伸縮して負担がかかり最終的には弦が切れてしまうことがあります。また、日光があたることで乾燥しすぎてしまいます。特に響板は乾燥しすぎて割れてしまうことがあります。響板はピアノの心臓部といってもよい所なので、割れてしまったら大変です。実際に調律をしていた際に直射日光が当たる窓際に置かれて響板が割れてしまっているピアノを見たことがあります。
そして、日光で日焼けしてしまい外装が色あせてしまいます。特に木目のピアノに関してはわかりやすく変わってきますので注意しましょう。

2.冷房や暖房が直接当たるところ

「ピアノは生き物」と言われることもあるくらいで、温度や湿度が安定した所に置かれるのがよく、急激な温度・湿度の変化に対応できません。ピアノの状態自体にも影響がありますし、音律の乱れも激しくなってしまうのです。そのため、冷房や暖房が直接当たる場所は避けた方が望ましいです。例えば、過去に冬場に暖房が直接あたって内部が結露してしまいその水分によって弦が錆びてしまったピアノがありました。また夏場ではエアコンから水滴が垂れることもあるので、エアコンの真下に置くことは危険です。
日光による乾燥と同じで、エアコンの風が直接あたるところは乾燥してしまい塗装面がひび割れてしまうこともありますし、響板のひび割れにつながってしまうこともあります。
エアコンだけではなく、床暖房やストーブなども避けることをオススメします。

3.窓のすぐ側

ピアノの弦は金属でできているため、湿度が高ければ弦は錆びやすくなります。また木やフェルトにもよくないので、湿度が高い状態は避けたいです。特に窓の側は場合によっては雨が入ってきて濡れてしまう可能性もあり外気の湿気の影響を受けやすいため避けましょう。

4.キッチンのすぐ側

調理中の湯気などの影響を受けないようにキッチンから離して置きましょう。

5.壁のすぐ側

今まではピアノ自体に悪影響がある場所についてお話してきましたが、最後に忘れてはいけないのが、あまり壁に近づけすぎないことです。壁に近づけすぎると音の響きが悪くなってしまいます。ピアノの背面から10~15cmは離しておきましょう。また、調律のしやすさという意味でもピアノの左右・上部に作業できるためのスペースを確保しておいてください。

温度・湿度への対応

1.湿度対策

まず、湿度としては50%前後が良いと言われています。適切な湿度を保つために、除湿機・加湿器を置かれることをオススメします。またピアノの中には乾燥剤を入れておいた方がよいでしょう。
ピアノに取り付ける除湿機であるダンプチェイサーを設置するのもよいかもしれません。突っ張り棒のようなヒーター(防湿器)がピアノ内部を暖めながら湿気を取り除く仕組みになっています。ヒーター本体は50度以上の高温にはならないため、発火の心配はありません。また、湿度が約47%になると自動的にスイッチが切れるようになっているので、手間なく安全な使用ができます。

2.温度対策

温度に関しては極端に高い温度・低い温度でないことと、温度の変動が少ないことが重要になってきます。そのためエアコンをつけて温度管理をするとともに、冷房の温度は高めに、暖房の温度は低めに設定するのがよいでしょう。また前に述べたように、エアコンの風が直接あたらないように注意が必要です。

3.日光

直射日光があたらないことが望ましいです。しかし配置の都合で日光があたるところに置かざるを得ない場合には遮光カーテンをつけるとある程度緩和することができます。

ピアノの寿命は使用頻度と設置環境で変わります。寿命を延ばす為には、定期的なメンテナンス・部屋の環境を良くする事が必要なので、まずは部屋の環境について本記事を参考に整えてみてください。

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